コンピュータが苦手な人にこそ使えるアプリを!
すべてのユーザーがソフトウェアを安心して使うためには、良質なソフトウェアであるまえに、使いやすくて誰でも覚えやすいものである必要があります。
その理由として、
- 使いやすいソフトウェアは全体の機能を網羅しやすくなります。つまり、開発者も間違いにくくなり不具合が減ります。
- ソフトウェアの機能を使いこなせる人が多いほど、新しい機能のアイデアが自然と生まれます。つまりソフトウェアが成長します。
しかし、以上のことを実現するのは容易ではありません。操作性への知見の深さと不具合を予測する能力が不可欠で、美しく見やすい画面をデザインできるスキルも必要。
しかし、多くのプログラマはそういった考えを持っていません。おのおのが自分勝手な使いやすさの理論を持ち、バラバラの思想のもとソフトウェアを設計するケースが多く、上級者しか使いこなせないような設計を好む傾向にあります。
- ショートカットメニュー上にだけにしか機能がない
- 上級者が好んで使う機能が優先的に表示される
- マウス操作を想定しない
- やたらマニアックなキー操作だけ充実している
- システム全体の調和よりも局所的な操作効率を優先する
これらは「コンピューターが苦手な人」が望むものの対極に位置するものです。
上級者ならば自分でカスタマイズすれば良いのだから、初期設定やよくつかう画面はコンピューターが苦手な人向けにデザインされるべき。
だからといって、“コンピューターが苦手な人から来るクレーム”の通りに機能をデザインすれば良いのかというとそうでもありません。
…… では、どうすればいいのか?